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ケータイとPCの検索における5つの違い

2008 年 8 月 15 日 金曜日

携帯電話とPCには5つの大きな違いがある。PCのSEOのノウハウを携帯電話にそのまま転用しても成功には結びつかない。両者の違いを踏まえてモバイル独自の対策を実施する必要がある。下記に挙げた5つの違いについて順番に解説していく。

  • 1.検索キーワードの違い
  • 2.検索エンジンの違い
  • 3.公式サイト・一般サイトの区別
  • 4.キャリア/端末の識別
  • 5.IPアドレスによるアクセス制限

1.検索キーワードの違い

SEOで最も重要な要素のひとつが対策するキーワードだ。携帯電話ならではの特徴と、PCとの共通点が見えてきた。

携帯電話の検索の特徴「キーワードの正確さ」

ほぼすべての端末には予告変換機能が搭載されており、はじめの1文字2文字を入力すれば、大抵は自分の意図する単語が表示される。固有名詞が辞書 に登録されているため、「L’Arc~en~Ciel」「Mr.children」などのアーティスト名や「LOUIS VUITTON」などのブランド名が正確に入力される傾向が強い。

また、「待ち受け」と「待受け」、「待受」のように複数の表記が存在する単語があるが、これらも予告変換の影響を強く受ける。上記の例では、予告変換で一番初めに表示される「待ち受け」の検索が最も多いようだ。

携帯電話でも「ロングテール化」が進んでいる

アウンコンサルティング、インデックス、ポイントオンの3社で実施したアンケート調査では、「携帯電話の検索エンジンに不満な点は?」という問いに対して、13%のユーザーが「検索ボックスへの入力が面倒」と回等した。

これを多く見るか少なく見るかであるが、PCのキーボードによる入力になれたユーザーからすると少なく感じられるのではないだろうか。しかし、携帯電話を主として使うユーザーにとってはテンキーを使った入力はそれほど苦にならないようである。

2007年4月に開かれた「次世代モバイル技術セミナー」のGoogleの講演によると、上位100のキーワードが検索された割合はわずか12%であるという。

また、病院検索サービスを提供するサイトの検索キーワードを調査すると、「東京都 病院」や「北区 赤羽 眼科」などのように2語、3語を組み合 わせた検索キーワードを用いて流入する割合が過半数となっていた。このように携帯電話の検索においても多様なキーワードが利用されており、「ロングテール 化」が進んでいると言える。

2.検索エンジンの違い

検索エンジンの基本的な仕組みは同じであるが、その動作についてはPCと大きく異なる部分がある。

基本的な仕組みは同じ

携帯電話もPCも検索システムに大きな違いはない。クローラーがウェブページを読み込み、インデックスが作成され、キーワードが投げられるたびにアルゴリズムによって順位が決定し、検索結果が返される仕組みだ。

だが、注意しなければいけないのは、「クロールの頻度」と「インデックスの更新頻度」だ。

携帯電話の検索エンジンのインフラ面はまだまだ未成熟

インフラの面ではPCと比較して貧弱であるといわざるを得ない。具体的にはクロールの頻度とインデックスの更新頻度の2つだ。特に一般サイト向けの検索エンジンではこの傾向が強い。

PCでは、3日に1回くらいはクロールが行われる。サイトによっては毎日行われるという場合もある。しかしながら、モバイルサイトのクロールはPCほど頻繁には行われておらず、1週間に1度、場合によっては1カ月に1回というサイトもあるくらいだ。

クロール後インデックスされるまでに要する時間もモバイルサイトのほうが長い傾向にある。PCでは2、3日でインデックスが更新されるのに対して、モバイルでは、1~3週間程度を要している。

つまり、クロールされインデックスされるまでに最大で7週間程度かかることになる。これは対策をしてその効果が現れるまでに最大7週間かかることを意味する。

3.公式サイト・一般サイトの区別

PCでは、メーカーやアーティストなどが運営する公式サイトはあっても、「キャリア」が認定する公式サイトというものは存在しない。しかし、ご存知のように、モバイルサイトでは、キャリアが認定する「公式サイト」というものが存在する。

ドコモが提供するiメニュー検索やKDDIの提供するEZweb検索サービスの公式の枠に表示させるためにはキャリアの公式サイトに認定されなければいけない。また、公式サイト用の検索サービスには独自の仕様が織り込まれており、それらも考慮しなければならない。

4.キャリア/端末の識別

キャリア/端末によって利用可能なサービスが異なるため、サイトを訪問した携帯電話が自社の提供するサービスに対応したキャリアや端末であるかを確認する仕組みを導入するのが一般的だ。

例えば、筆者の携帯電話はauの3G端末で着うたにはかろうじて対応しているものの、デコレーションメールには対応していない。着うたサイトでは通常にコンテンツをダウンロードできるが、デコメのサイトでは対応機種ではないというエラーページが表示されるものもある。

端末の違いは、IEとFireFoxのようなブラウザ以上の違いがある。

5.IPアドレスによるアクセス制限

PCサイトがインターネット上でオープンにどこからでもアクセス可能な状態であるのに対して、モバイルサイトの多くは、携帯電話端末からのアクセスに限定するために、キャリアIPアドレスによるアクセス制限を設けている。

これら5つのポイントがそのままモバイルSEOを実施する際のポイントにもなる。今回はポイントを整理したので、「実際にどう対策すればよいか」については次回以降、順を追って解説させていただく。

Yahoo!とGoogleだけでは不十分? モバイルSEOの対象検索エンジン

2008 年 8 月 15 日 金曜日

2008年4月15日に発表したアウンコンサルティング、インデックス、ポイントオンの3社共同調査によると、「パソコンでもっとも使う検索エンジンは?」という問いに対して「Yahoo!」と回答したユーザーが58%、「Google」と回答したユーザーが38%となり、2つの検索エンジンだけで96%を占めた。

一方、「携帯電話でもっとも使う検索エンジンは?」という問いに対しては「Yahoo!モバイル」が35%、「Googleモバイル」が22%となり、2つの検索エンジンを合わせても57%にしかならなかった。

これらの他に携帯電話ではどんな検索エンジンが使われているのかというと、「各キャリアが提供する検索サービス」を利用すると回答したユーザーが 27%で、「F★ROUTE」(6%)、「gooモバイル」(4%)、「CROOZ!」(1%)、などその他の検索エンジンが合計で16%のシェアを持っ ている。

つまり携帯電話での検索は、Yahoo!モバイルとGoogleモバイルに、ドコモ、KDDI、SoftBankの運営するポータルを合わせた5つで84%のシェアを持っており、この5つの検索エンジンに対応することが重要といえる。

各検索エンジンは、検索対象となるウェブサイトの種類や検索結果に表示される件数が異なり、検索のアルゴリズム(順位決定の仕組み)も違う。各検索エンジンの仕様をまとめると下記のようになる。

ドコモ iMenu 検索サービス

利用可能端末:ドコモ端末
検索対象:DoCoMo公式サイト
2008年4月1日にトップページに検索窓が設置さ れ、検索結果の1画面目には公式サイトが4件、一般サイトが4件、PCサイトが2件表示されるようになった。2画面目以降はそれぞれ10件ずつ表示され る。公式サイトの検索にはドコモオリジナルの検索エンジンが使われているが、一般サイトとPCサイトについてはGoogleのエンジンが使われている。

また、検索結果の1画面目にはGoogleの提供するAdWords広告の枠が4枠、D2Cの提供するiMenu検索連動広告が1枠表示される。 2画面目にiMenuサイトの検索結果を選択した場合は上下にiMenu検索連動広告が、その他の携帯電話サイト、PCサイトを選択した場合は AdWords広告が表示される。その他の携帯電話サイトの検索順位は概ね、Googleモバイルの検索結果に準じている。

KDDI EZweb検索サービス

利用可能端末:au端末
検索対象:au公式サイト
2006年7月にGoogleと提携し、ポータルのトップページに検索窓を設置した。検索結果の1画面目には公式サイトが4件、一般サイトが3件、PCサイトが3件表示される。2画面目以降はぞれぞれ10件ずつ表示される。

ただし、「着うた」を含むクエリの場合は公式サイトだけが表示されるようになっており、公式サイトが10件ずつ表示される。公式サイト、一般サイ ト、PCサイトの3つともGoogleのエンジンが利用されている。また、検索結果の1画面目にはGoogleの提供するAdWords広告が3枠表示さ れ、2画面目以降には2枠表示される。

SoftBank Yahoo!ケータイ

利用可能端末:SoftBank端末
検索対象:SoftBank公式サイト及び一般サイト
2006年10月よりポータルの名称を「Yahoo!ケータイ」に変更した。ドコモ、auでは、公式サイト、一般サイト、PCサイト、それぞれ表示枠が3つに分かれている。それに対して、Yahoo!ケータイでは携帯電話サイトとPCサイトの2つの枠に分かれており、1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが2件表示される。

また、携帯電話サイトの枠には公式サイトと一般サイトの両方が表示される。2画面目以降にはそれぞれ10件ずつ表示される。Yahoo!ケータイでは、1画面目に1位から5位が表示され、2画面目には1位から10位までが表示される。

つまり、1位から5位のサイトは1画面目と2画面目の両方に表示されることになり露出機会が増える。また、広告にはオーバーチュアのスポンサードサーチが4枠表示される。

Googleモバイル

利用可能端末:ドコモ端末、au端末、SoftBank端末
検索対象:一般サイト
公式サイト、一般サイトの区別なく、クロールしたサイトがすべて検索対象になる。1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが5件表示される ほか、検索キーワードに関連する画像・ニュース・エリア情報があった場合には、該当する検索結果が検索結果上部に最大3件表示される。

Goolgeモバイルの検索結果はドコモ公式サイト、au公式サイトに提供されている。AdWords広告はPCサイトの表示枠の下に2件表示される。

Yahoo!モバイル

利用可能端末:ドコモ端末、au端末
検索対象:一般サイト
1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが2件表示される。Yahoo!ケータイ同様に、1画面目に1位から5位が表示され、2画面目には1位から10位までが表示される。

また、SoftBank端末はYahoo!ケータイにリダイレクトされる仕組みになっており、Yahoo!モバイルにはアクセスできない仕組みになっている。このことは意外に知られていない。オーバーチュアの広告は検索結果の上と下に2件ずつ、計4件が表示される。

公式サイトであっても、GoogleモバイルやYahoo!モバイルへの対策が可能である。むしろ、この2つに対応できていないと、57%のユーザへのリーチの機会を失うことになる。したがって各サイトのウェブマスターが最適化すべきエンジンは次のようになる。

  • ドコモ公式サイト
    ドコモ iMenu 検索サービス、Googleモバイル、Yahoo!モバイル
  • au公式サイト
    EZweb検索サービス、Googleモバイル、Yahoo!モバイル
  • SoftBank公式サイト
    Yahoo!ケータイ、Googleモバイル
  • 一般サイト
    Googleモバイル、Yahoo!モバイル

また、公式サイトがSEOを行うにあたり特に注意しなければいけないのはモバイル特有の「環境的要因」だ。特に公式サイトがGoogleモバイル、Yahoo!モバイルに対策する場合この環境的要因がネックになり対策できていないという事例が多い。

IPアドレスによるアクセス制限

公式サイトの場合、キャリア(ドコモ、au)のゲートウェイからしかアクセスできないように設定しているケースが多い、一般サイト用のクローラーはキャリアのゲートウェイとは異なるIP帯域で動作している。

キャリアと提携しているGoogleにおいても例外ではない。そのため、キャリアのゲートウェイだけではなくクローラーの動作しているIP帯域からのアクセスも受け入れなければ、そもそもクロールも行われず検索結果にも表示されない。

ゲートウェイからのアクセスに限定することでセキュリティを保っている場合、すべてのネットワークからのアクセスを受け入れることによって、なん らかの不具合が発生する恐れもある。そのため、単純にすべてのネットワークからのアクセスを受け入れるというわけにもいかないだろう。

対応キャリア

Googleモバイル、Yahoo!モバイルは、3キャリアのどの端末からでも利用可能である。

例えば、3キャリアの公式サイトを運営しており、ドコモ専用サイト、au専用サイト、SoftBank専用サイトと3つ立ち上げていたとする。こ の場合、au端末で検索した際にドコモ専用サイトが検索結果に表示される場合がある。当然この場合、端末からページを表示することはできない。

現状、特にGoogleにおいては、検索した端末に対応したサイトだけを検索結果に表示するといった対応はとられていない。なので、Google モバイル、Yahoo!モバイルに対策する場合は、サイト運営者側で非対応端末からアクセスされた場合を想定してサイトを構築しておく必要がある。

まずこの点において自社のサイトに問題がないか、確認が必要である。

ドコモリニューアルで存在感を増すGoogleモバイル

2008 年 8 月 14 日 木曜日

2008年4月1日にNTTドコモのポータルサイトがリニューアルし、Googleと連携した検索窓が設置された。これですべてのポータルのトップに携帯サイトの検索窓が設置されたことになる。2006年7月のauとGoogleの提携以降、モバイルインターネットにおいても「検索」が存在感を増している。

すでにメニューリストを辿ってサイトを探すユーザーよりも検索窓にキーワードを入力してサイトを探すユーザーが過半数をこえている。これからはメニューリストの表示順位以上に「検索結果」を意識しないとモバイルプロモーションに失敗しかねない。

今回のリニューアルでは、検索結果の表示が大きく変わった。

主な変更点としては、

  • 検索窓をトップページに設置
  • 検索結果に一般サイト/PCサイトを表示
  • 検索連動広告AdWordsを導入

があげられる。

公式サイトは4件、その他携帯サイトも4件

まず新しい検索結果画面(右下の画像)をクリックしてみてほしい。検索結果の1画面目には上段のブロック(A)に公式サイトが4件、中段のブロック(B)に一般サイトが4件、下段のブロック(C)にPCサイト2件表示が表示される。

公式サイトの検索には今まで同様にドコモオリジナルの検索エンジンが採用されている。しかしながら、今までは5件表示されていたのが1件少ない4件に減っ てしまった。一般サイトについてはYahoo!モバイルやGoogleモバイルなど14の検索サイトへのリンクが表示されていたものが、Googleモバ イルの検索結果がそのまま4件表示されるようになった。一般サイトの検索結果の下にはPCサイトの検索結果が2件表示される。これについてもGoogle の検索結果が表示されている。

例えばドコモ公式サイトを運営していれば、AのブロックとBのブロック、PCサイトも併設していればCのブロックにも自サイトを表示させることができる。ま た、一般サイトを運営している場合、BのブロックとPCサイトを併設していればCのブロックに自サイトを表示させることができる。これまでは一般サイトを 運営していても、検索結果に直接自サイトを表示させる方法はなかった。しかし、Googleモバイルに対応することで検索結果の1画面目に自サイトを表示 させることも可能になった。

auではすでに2006年7月からGoogleと提携して検索結果に公式サイト、一般サイト、PCサイトを表示させる取り組みをスタートしている。

ここで気になるのが、ユーザーが検索結果のうちどのブロックに移動しているか、である。弊社の見解としては、公式サイトに20%、一般サイトに60%、PCサイトに20%が移動していると考えている。

理由としては、以下の2つが考えられる。

  1. 公式サイト=有料公式サイトは有料、一般サイトなら無料という意識がユーザーにあり、そもそも一般サイトの検索結果から情報を探すという行動をとっているユーザーが多いようだ。
  2. 公式サイトのロングテール対策が不十分2007年4月20日に開催されたセミナーでGoogleより、モバイルでもキーワードのロングテール化が進んでいるという内容の講演があった。

2語3語の組み合わせワードで、EZwebの検索サービスから流入した数と、オーバーチュアから提供されている予想検索数を比較した場合、「流入数>予想検索数」となる。

そのことからも、EZwebにおいてはロングテール化がより進んでいると考えられる。事実、弊社の運営するサイトでも2語3語の組み合わせワードによる流入が80%程度になるサイトもある。

ところが、公式サイトではロングテール、つまり2語3語の組み合わせワードへの対策が十分に出来ているサイトが少なく、ユーザーの期待する情報が表示されないことが多い。

例えば、執筆時点において、EZwebトップページの検索窓で「北区 赤羽 小児科」と検索すると、公式サイトの検索結果には北区の歯医者のペー ジと北区の公共施設の一覧ページの2件が表示される。対して、一般サイト検索結果には北区の小児科一覧ページなどが175件、PCサイトの検索結果も同様 に小児科の一覧ページなど2010件が表示される。どちらがユーザーのニーズを満たしているかは明らかだろう。

一般サイトにとってはプラス?

モバイル検索の世界では対策すべき重要なエンジンは「iMenu検索サービス」、「EZweb検索サービス」、「Yahoo!ケータイ」、 「Googleモバイル」、「Yahoo!モバイル」の5つある。Googleモバイルの対策ができていれば、Googleモバイルだけではなく、 iMenu検索サービス、EZweb検索サービスの検索結果にも表示される。むしろこの2つの方が圧倒的なユーザー数をかかえている。一般サイトの運営者 にとっては大きなチャンスである。

公式サイトにとってはマイナス?

トラフィックの過半数が一般サイトに流れているからといって、公式サイトにとってはマイナスの変化かというと必ずしもそうではない。そもそもメ ニューリストから検索へとユーザーが流れているし、公式サイトではまだSEOを意識していないサイトも多く、利用規約など不適切なページが検索結果に表示 されているのも見受けられる。検索結果のうち最もアクセスされる位置に公式の検索結果が表示されるため、きちんと対策を行うことでアクセスを増やすことが できるだろう。

加えて、一般サイトの検索結果にユーザーが流れているのも事実であるため、Googleモバイルの対策も合わせて行う必要がある。この対策がうま くいけば、公式の枠と一般サイトの枠、両方に自サイトを表示させることができ、ユーザーとの接触機会を増やすことができる。これは公式サイトにしかできな い。