Yahoo!とGoogleだけでは不十分? モバイルSEOの対象検索エンジン
2008年4月15日に発表したアウンコンサルティング、インデックス、ポイントオンの3社共同調査によると、「パソコンでもっとも使う検索エンジンは?」という問いに対して「Yahoo!」と回答したユーザーが58%、「Google」と回答したユーザーが38%となり、2つの検索エンジンだけで96%を占めた。
一方、「携帯電話でもっとも使う検索エンジンは?」という問いに対しては「Yahoo!モバイル」が35%、「Googleモバイル」が22%となり、2つの検索エンジンを合わせても57%にしかならなかった。
これらの他に携帯電話ではどんな検索エンジンが使われているのかというと、「各キャリアが提供する検索サービス」を利用すると回答したユーザーが 27%で、「F★ROUTE」(6%)、「gooモバイル」(4%)、「CROOZ!」(1%)、などその他の検索エンジンが合計で16%のシェアを持っ ている。
つまり携帯電話での検索は、Yahoo!モバイルとGoogleモバイルに、ドコモ、KDDI、SoftBankの運営するポータルを合わせた5つで84%のシェアを持っており、この5つの検索エンジンに対応することが重要といえる。
各検索エンジンは、検索対象となるウェブサイトの種類や検索結果に表示される件数が異なり、検索のアルゴリズム(順位決定の仕組み)も違う。各検索エンジンの仕様をまとめると下記のようになる。
ドコモ iMenu 検索サービス
利用可能端末:ドコモ端末
検索対象:DoCoMo公式サイト
2008年4月1日にトップページに検索窓が設置さ れ、検索結果の1画面目には公式サイトが4件、一般サイトが4件、PCサイトが2件表示されるようになった。2画面目以降はそれぞれ10件ずつ表示され る。公式サイトの検索にはドコモオリジナルの検索エンジンが使われているが、一般サイトとPCサイトについてはGoogleのエンジンが使われている。
また、検索結果の1画面目にはGoogleの提供するAdWords広告の枠が4枠、D2Cの提供するiMenu検索連動広告が1枠表示される。 2画面目にiMenuサイトの検索結果を選択した場合は上下にiMenu検索連動広告が、その他の携帯電話サイト、PCサイトを選択した場合は AdWords広告が表示される。その他の携帯電話サイトの検索順位は概ね、Googleモバイルの検索結果に準じている。
KDDI EZweb検索サービス
利用可能端末:au端末
検索対象:au公式サイト
2006年7月にGoogleと提携し、ポータルのトップページに検索窓を設置した。検索結果の1画面目には公式サイトが4件、一般サイトが3件、PCサイトが3件表示される。2画面目以降はぞれぞれ10件ずつ表示される。
ただし、「着うた」を含むクエリの場合は公式サイトだけが表示されるようになっており、公式サイトが10件ずつ表示される。公式サイト、一般サイ ト、PCサイトの3つともGoogleのエンジンが利用されている。また、検索結果の1画面目にはGoogleの提供するAdWords広告が3枠表示さ れ、2画面目以降には2枠表示される。
SoftBank Yahoo!ケータイ
利用可能端末:SoftBank端末
検索対象:SoftBank公式サイト及び一般サイト
2006年10月よりポータルの名称を「Yahoo!ケータイ」に変更した。ドコモ、auでは、公式サイト、一般サイト、PCサイト、それぞれ表示枠が3つに分かれている。それに対して、Yahoo!ケータイでは携帯電話サイトとPCサイトの2つの枠に分かれており、1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが2件表示される。
また、携帯電話サイトの枠には公式サイトと一般サイトの両方が表示される。2画面目以降にはそれぞれ10件ずつ表示される。Yahoo!ケータイでは、1画面目に1位から5位が表示され、2画面目には1位から10位までが表示される。
つまり、1位から5位のサイトは1画面目と2画面目の両方に表示されることになり露出機会が増える。また、広告にはオーバーチュアのスポンサードサーチが4枠表示される。
Googleモバイル
利用可能端末:ドコモ端末、au端末、SoftBank端末
検索対象:一般サイト
公式サイト、一般サイトの区別なく、クロールしたサイトがすべて検索対象になる。1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが5件表示される ほか、検索キーワードに関連する画像・ニュース・エリア情報があった場合には、該当する検索結果が検索結果上部に最大3件表示される。
Goolgeモバイルの検索結果はドコモ公式サイト、au公式サイトに提供されている。AdWords広告はPCサイトの表示枠の下に2件表示される。
Yahoo!モバイル
利用可能端末:ドコモ端末、au端末
検索対象:一般サイト
1画面目には携帯電話サイトが5件、PCサイトが2件表示される。Yahoo!ケータイ同様に、1画面目に1位から5位が表示され、2画面目には1位から10位までが表示される。
また、SoftBank端末はYahoo!ケータイにリダイレクトされる仕組みになっており、Yahoo!モバイルにはアクセスできない仕組みになっている。このことは意外に知られていない。オーバーチュアの広告は検索結果の上と下に2件ずつ、計4件が表示される。
公式サイトであっても、GoogleモバイルやYahoo!モバイルへの対策が可能である。むしろ、この2つに対応できていないと、57%のユーザへのリーチの機会を失うことになる。したがって各サイトのウェブマスターが最適化すべきエンジンは次のようになる。
- ドコモ公式サイト
ドコモ iMenu 検索サービス、Googleモバイル、Yahoo!モバイル - au公式サイト
EZweb検索サービス、Googleモバイル、Yahoo!モバイル - SoftBank公式サイト
Yahoo!ケータイ、Googleモバイル - 一般サイト
Googleモバイル、Yahoo!モバイル
また、公式サイトがSEOを行うにあたり特に注意しなければいけないのはモバイル特有の「環境的要因」だ。特に公式サイトがGoogleモバイル、Yahoo!モバイルに対策する場合この環境的要因がネックになり対策できていないという事例が多い。
IPアドレスによるアクセス制限
公式サイトの場合、キャリア(ドコモ、au)のゲートウェイからしかアクセスできないように設定しているケースが多い、一般サイト用のクローラーはキャリアのゲートウェイとは異なるIP帯域で動作している。
キャリアと提携しているGoogleにおいても例外ではない。そのため、キャリアのゲートウェイだけではなくクローラーの動作しているIP帯域からのアクセスも受け入れなければ、そもそもクロールも行われず検索結果にも表示されない。
ゲートウェイからのアクセスに限定することでセキュリティを保っている場合、すべてのネットワークからのアクセスを受け入れることによって、なん らかの不具合が発生する恐れもある。そのため、単純にすべてのネットワークからのアクセスを受け入れるというわけにもいかないだろう。
対応キャリア
Googleモバイル、Yahoo!モバイルは、3キャリアのどの端末からでも利用可能である。
例えば、3キャリアの公式サイトを運営しており、ドコモ専用サイト、au専用サイト、SoftBank専用サイトと3つ立ち上げていたとする。こ の場合、au端末で検索した際にドコモ専用サイトが検索結果に表示される場合がある。当然この場合、端末からページを表示することはできない。
現状、特にGoogleにおいては、検索した端末に対応したサイトだけを検索結果に表示するといった対応はとられていない。なので、Google モバイル、Yahoo!モバイルに対策する場合は、サイト運営者側で非対応端末からアクセスされた場合を想定してサイトを構築しておく必要がある。
まずこの点において自社のサイトに問題がないか、確認が必要である。